前眼部OCT CASIA2を導入しました
2019年4月12日
みなさん、こんにちは。
当院ではこの度、前眼部専用のOCT:CASIA2を新たに導入しました。
この機械は、光干渉方式により角膜や水晶体等の前眼部を3D立体画像として、
非接触・非侵襲で撮影できる最新式の検査装置です。
白内障や緑内障、角膜疾患などに対してその有用性が高く評価されています。
日本ではLASIK等のレーザーを用いた屈折矯正手術が始まってから約25年が経ちました。
LASIKを施術された方が白内障となり、手術が必要となるケースが増えてきました。
白内障の手術では新たに眼内レンズの挿入が必要となり、ご希望の見え方に応じて
適切な眼内レンズの度数を計算し決定します。
LASIKを施術された方はレーザーで角膜を削って屈折力を変化させているため、
通常の方と比較した場合計算誤差が大きく出やすいと言われてきました。
白内障の手術後に目標としていた度数とかけ離れた見え方になってしまった場合、
眼内レンズを取りかえるため再手術を行わなければなりません。
当院ではCASIA2を用いて正確な角膜の状態を測定することによって、
より正確な眼内レンズ度数を求めることが可能となり再手術をするリスクが軽減されました。
LASIKを以前にされた方で、白内障の手術を検討している患者様の一助になれればと考えておりますのでお問い合わせ下さい。
文献
根岸一乃:エキシマレーザー角膜近視矯正手術後の眼内レンズ度数計算.視覚の科学 32:85-89, 2011.
森秀樹:角膜形状解析装置の今後 前眼部OCTによる角膜形状解析の特徴と今後.視覚の科学 37:122-129,2016.
神谷和孝:特集 眼内レンズアップデート LASIK眼の眼内レンズの選び方 臨床眼科 70:48-57,2016.
比嘉利沙子:新しい計算式 LASIK眼の計算式-Barret True-K式の精度- IOL&RS 32:203-207,2018