川崎に熱い夏が再び降臨!
2026年7月15日
当院では2018年から毎年、プロレスリング・ノア川崎大会に協賛しています。


この大会は、川崎市出身のプロレスラー・大原はじめ選手が、「地元・川崎を盛り上げたい」という熱い思いでプロデュースしている大会です。
私と大原選手との出会いは、川崎幸ロータリークラブで卓話をされたことがきっかけでした。
当時、大原選手は定時制高校に通っており、「なぜプロレスラーになったのか」「なぜ30代になって高校へ通っているのか」というお話をしてくださいました。
私は子どもの頃からアントニオ猪木さんの大ファンで、前田日明さんや高田延彦さんらのUWFにも夢中になっていました。プロレスは今でも大好きなジャンルです。
プロレスリング・ノアは三沢光晴選手が旗揚げし、多くの名勝負を生み出してきた団体です。三沢選手の事故による急逝後は苦しい時期もありましたが、現在は再び勢いを取り戻しています。丸藤正道選手のようなベテランが団体を支え、私が応援している拳王選手はもちろん、稲村愛輝選手、OZAWA選手、小田嶋大樹選手など勢いのある若手が次々と頭角を現し、ノアの未来は本当に楽しみです。
普段は卓話の講師の方に自分から話しかけることはあまりありませんが、この時ばかりは思わず声を掛けてしまいました。
その後、大原選手は「目が見えにくい」と当院を受診してくださいました。
近視の矯正が十分ではなかったためコンタクトレンズを処方したところ、「試合が本当にしやすくなりました!」と喜んでくださったことを今でも覚えています。
その後、食事をご一緒した際に、大会への協賛についてのお話を伺いました。
大原選手は、
「児童養護施設などの子どもたちに、生のプロレスを観てもらい、元気や勇気を届けたい。」
そんな思いで、子どもたちを大会へ招待する活動を続けています。
さらに偶然にも、私が往診でおばあさまを診ていたご縁もあり、その思いに深く共感しました。
当院では毎年、児童招待支援としてチケットを購入し、この活動を応援しています。

しかし私は、「眼科として協賛するなら、もう一歩踏み込んだ支援ができないだろうか」と考えました。
当院ではロービジョンケアにも取り組んでいたことから、視覚障害のある方にもプロレスを楽しんでいただけるよう、川崎市視覚障害者情報文化センターや東京点字図書館へ相談しました。
その際、ご紹介いただいたのが美月めぐみさんです。
美月さんは先天性視覚障害があり、演劇やスポーツ観戦などを企画されている方です。
打ち合わせには、視覚障害者向けプロレス実況チーム**「DDブラザーズ」**の皆さんも参加してくださいました。
DDブラザーズは、視覚障害のある方にもプロレスの魅力を届けたいという思いで活動されている実況チームです。
試合当日はFMラジオを使用し、右耳からは赤コーナー側、左耳からは青コーナー側の選手の動きがリアルタイムで伝えられます。
さらに、技の攻防だけでなく、選手の経歴や得意技、ライバルとの因縁、人柄なども交えながら実況してくださるため、目で見ることが難しい方でもリング上の情景が自然と頭に浮かび、会場の熱気まで感じることができます。
この実況は本当に素晴らしく、「プロレスは音でも楽しめる」ということを教えていただきました。



そして、この活動は今も続いています
一方で、美月さんから「先天性視覚障害者は、眼科を受診しても十分に理解してもらえないことがある」というお話を伺い、医師として考えさせられたことも今でも忘れられません。
現在では毎年約50名の視覚障害のある方々がこの大会に参加されています。
駅から少し歩く会場ではありますが、真夏の暑い中、多くの皆さんと同じ時間を共有し、プロレスを楽しんでいただけることを本当にうれしく思っています。
また、美月さんとのご縁を通じて、障害のある方々が活躍するプロレス団体**「HEAT-UP(ヒートアップ)」**の存在も知りました。プロレスはリング上で勝敗を競うだけではなく、多くの人に夢や勇気を届け、誰もが楽しめるエンターテインメントであることを改めて感じています。
プロレスリング・ノアもコロナ禍という苦しい時期を乗り越え、再び大きな舞台で大会を開催できるようになりました。
当院はこれからも、大原選手の思いに共感し、児童招待支援と視覚障害者観戦支援を続けながら、カルッツかわさきが満員になるよう微力ながら応援していきたいと思っています。
そんな「はじめちゃん」は現在、星槎国際高等学校で非常勤教員として生徒たちと向き合いながら、今年は星槎大学を卒業予定で、教員免許取得に向けて努力を続けています。
リングの上だけでなく、教育の現場でも子どもたちの未来を支えようとする姿勢は、本当に大原選手らしいと感じています。
最後に、大原選手からいただいたメッセージをご紹介します。
「夏休み明けは、不登校が増えやすい時期と言われています。だからこそ、この夏休みに『心が動く体験』を届けたい。生のプロレスで笑い、応援し、勇気をもらう。会場で同級生や先生と会う。その思い出が『友達に会いたい』『学校で話したい』という一歩につながると思います。8月23日カルッツかわさき大会が、子どもたちの未来をムイビエンにするきっかけになれば嬉しいです。菊地眼科クリニックさん、ご支援ありがとうございます!」

※「ムイビエン(¡Muy bien!)」はスペイン語で「とても良い!」「最高!」という意味で、大原選手がよく使う言葉です。
このメッセージを読んで、私たちも改めて協賛の意義を感じました。
プロレスは勝敗を競うだけではなく、人と人をつなぎ、新しい出会いやご縁を生み出す力があります。
子どもたちに夢や勇気を届けたいという大原選手の思い、そして視覚障害のある方にもプロレスの魅力を届けたいという私たちの思い。その二つの思いが重なり、この活動は2018年から毎年続いています。
私自身も、昔は猪木さんやUWFに熱中した一人でしたが、大原選手との出会いをきっかけに、今ではすっかりノアファンとなり、毎年この大会を楽しみにしています。
このブログを書きながら改めて感じたのは、一つひとつの**「ご縁」**が今の活動につながっているということです。
これからも人とのご縁を大切にしながら、眼科医として、そして地域の一員として、微力ではありますが地域に貢献していきたいと思います。
8月23日、カルッツかわさきでお会いしましょう。
皆さんと一緒に、川崎の夏を熱く盛り上げられることを楽しみにしています。

